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今年の番組を振り返って [ラジオ]

今日、江藤愛キラ☆キラのペラペラコーナーで宇多丸君も言及してたけど、今年の僕の担当しているラジオ番組を振り返って、最も忘れがたい番組は「ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル」でした。

放送日、3月12日。震災の次の日。
番組を決行するのか、変更するのか。議論がかわされましたが、誰言うともなく「これは、やろう」ということになりました。

で、内容です。
通常のシネマハスラーや、サタデーナイトラボなどは飛ばすとして、では何をやるのか。

大まかな構成はみんなで考えました。
基本、「曲」をかけよう。曲が足らない。今、日本に曲が足らない。曲なんて不謹慎だと思ってるムードが漂ってる。でも、曲をかけよう。

となりました。

そして、「メール」を読もう。みんなの「今」を読もう。どんどんと読もう。

となりました。

加えて「情報」を伝えよう。今の情報を伝えよう。

となりました。

「曲」と「メール」と「情報」

この三本立てで行くぞと。


で、僕は一つだけ譲りたくない部分がありました。

それは、「まず、曲をかける」ということでした。

番組が始まったら、番組タイトルコールよりも前に、曲をかけるべきだ。

それも、ライムスターの「そしてまた歌いだす」をかけるべきだ、と提案しました。

「いきなり曲からですか?」


という声も上がったんですが、ここは譲るつもりはありませんでした。

「まず、自分が今、何を考えているのかを宣言して、テーマ曲よりも前に、『そしてまた歌いだす』をかけねばならぬ」

と主張してゆずりませんでした。

「この曲は、これから3時間、生放送をやっていく上での決意宣言なんです」
と言い張ってゆずりませんでした。

結果、その通りになりました。

曲がかかって、自分はそういう感情に揺さぶられるのだろうと思っていたのですが、それ以上に揺さぶられ、
自分が提案したにも関わらず、号泣しておりました。


「番組タイトルコールよりも先に、この曲をかけることができて、よかった。というよりもそれが必然だったんだ」

と思えた一瞬でした。


今年の番組を振り返って、最も思い出深き、そして最も大切な一瞬が、そこにあったのです。
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しば

避難していた少年が3月12日の朝日を浴びて『きっと復活しますよ』と言っていたのをテレビで見た瞬間、
「そしてまた歌いだす」が頭の流れはじめて、その瞬間、
きっと復活するだろうと感じました。
ボランティアに参加もして、もちろん(自分の中で)テーマ曲もその曲にして活動してました。
あの少年の朝日を浴びた赤いほっぺたが忘れられません。
by しば (2012-01-01 18:26) 

妹尾匡夫

悲惨でつらい状況の中でも、すばらしい瞬間というのはあると思います。
すばらしいと、判断してしまうのは不謹慎かもしれませんが、悲惨でつらいという前提を抜きにすれば、すばらしい瞬間だと思うのです。

すばらしいと思いたいのです。

悲惨でつらい状況に対抗してではなく、絶対の判断で、すばらしいと。
by 妹尾匡夫 (2012-01-01 22:40) 

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